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糖尿病·代謝内科とは

糖尿病·代謝内科では、血糖や脂質、尿酸などの代謝異常や、それに関連する生活習慣病を総合的に診療します。初期は無症状でも、放置すると心臓·脳·腎臓などに深刻な合併症を招く可能性があります。当院では、検査·治療に加えて、食事や生活習慣の改善まで丁寧にサポートします。

糖尿病·代謝内科とは

主に診る病気·症状

  • 糖尿病:1型糖尿病、2型糖尿病など
  • 脂質異常症:高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、高トリグリセライド血症など
  • 高血圧:本態性高血圧、二次性高血圧など
  • 高尿酸血症:痛風、高尿酸血症性腎症など
  • メタボリックシンドローム:内臓脂肪型肥満、高血圧、高血糖、脂質異常などを合併した状態
  • 甲状腺疾患:甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症など
  • 副腎疾患:クッシング症候群、原発性アルドステロン症など
  • 骨粗鬆症:骨密度の低下により骨折しやすくなる疾患

糖尿病代謝内科の役割

糖尿病代謝内科は、主に以下の役割を担っています。

  • 糖尿病の診断と治療:血糖値のコントロール、合併症の予防、生活習慣の改善指導などを行います。
  • 脂質異常症の診断と治療:LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライドなどの脂質値を管理し、動脈硬化の進行を抑制します。
  • 高血圧の診断と治療:血圧を適切にコントロールし、心血管疾患や腎臓病のリスクを低減します。
  • 高尿酸血症の診断と治療:尿酸値を管理し、痛風や腎臓病の発症を予防します。
  • 生活習慣病の予防と改善:食事療法、運動療法、禁煙指導などを行い、生活習慣の改善をサポートします。
  • 合併症の管理:糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症などの合併症を早期に発見し、適切な治療を行います。

糖尿病代謝内科を受診するタイミング

以下のような症状がある場合は、糖尿病代謝内科を受診することをお勧めします。

  • 喉が渇きやすい、多飲多尿である
  • 体重が減少してきた
  • 疲れやすい、だるい
  • 目がかすむ
  • 手足がしびれる
  • 健康診断で血糖値、脂質値、血圧、尿酸値が高いと指摘された
  • 家族に糖尿病や生活習慣病の人がいる
  • 肥満気味である
  • 運動不足である
  • 喫煙している

糖尿病とは?

糖尿病は、血糖値を調節するインスリンというホルモンの作用が不足することで、血液中のブドウ糖(血糖)が過剰になる病気です。高血糖状態が続くと、様々な合併症を引き起こし、生活の質を著しく低下させる可能性があります。

糖尿病の基本

糖尿病は、血液中のブドウ糖濃度が慢性的に高い状態を指します。ブドウ糖は、私たちが食事から摂取する炭水化物などが分解されてできるエネルギー源であり、生命維持に不可欠です。しかし、血液中のブドウ糖濃度が高すぎると、血管や神経にダメージを与え、様々な合併症を引き起こします。

インスリンの役割

インスリンは、膵臓から分泌されるホルモンで、血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませ、血糖値を下げる働きをします。糖尿病は、このインスリンの分泌量が不足したり、インスリンがうまく作用しなくなったりすることで発症します。

糖尿病の種類

糖尿病は、主に以下の4つの種類に分類されます。

  • 1型糖尿病:膵臓のインスリンを分泌する細胞が破壊され、インスリンがほとんど分泌されなくなる病気です。自己免疫疾患やウイルス感染などが原因のことがあります。
  • 2型糖尿病:インスリンの分泌量が不足したり、インスリンの感受性が低下したりすることで発症する病気です。遺伝的な要因に加えて、肥満、運動不足、食生活の乱れなどの生活習慣が大きく関与しています。糖尿病患者の9割以上が2型糖尿病です。
  • 妊娠糖尿病:妊娠中に初めて発見または発症した糖尿病です。妊娠中は、胎盤から分泌されるホルモンの影響でインスリンの働きが悪くなりやすく、血糖値が上昇しやすくなります。主に体質が影響しています。
  • その他の特定の原因による糖尿病:遺伝子の異常、薬剤、感染症、膵臓の病気などが原因で発症する糖尿病です。

糖尿病の症状

糖尿病は、初期には自覚症状がないことが多く、気づかないうちに病気が進行してしまうことがあります。しかし、血糖値が高くなると、以下のような症状が現れることがあります。

  • 多尿:血糖値が高くなると、余分なブドウ糖を尿として排泄するため、尿の量が増えます。
  • 口渇:多尿によって体内の水分が失われるため、喉が渇きやすくなります。
  • 多飲:喉が渇くため、水分をたくさん飲むようになります。
  • 体重減少:インスリンの働きが不足すると、ブドウ糖をエネルギーとして利用できなくなるため、体重が減少することがあります。
  • 易疲労感:ブドウ糖をエネルギーとして利用できなくなるため、疲れやすくなります。
  • 視力低下:高血糖が続くと、目の血管がダメージを受け、視力が低下することがあります。
  • 感染症にかかりやすい:高血糖状態は、免疫力を低下させるため、感染症にかかりやすくなります。
  • 手足のしびれ:高血糖が続くと、神経がダメージを受け、手足のしびれや痛みを感じることがあります。

糖尿病の診断

糖尿病の診断は、血液検査によって行われます。以下のいずれかの基準を満たす場合に、糖尿病と診断されます。

  • 空腹時血糖値:126mg/dL以上
  • 75gOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)2時間値:200mg/dL以上
  • 随時血糖値:200mg/dL以上
  • HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー):6.5%以上

HbA1cは、過去1~2ヶ月間の平均血糖値を反映する指標です。

糖尿病の治療

糖尿病の治療は、血糖値を正常範囲内にコントロールし、合併症を予防することを目的とします。治療法は、糖尿病の種類や病状によって異なりますが、主に以下の3つがあります。

  • 食事療法:バランスの取れた食事を規則正しく摂ることが重要です。炭水化物の摂取量を適切に管理し、食物繊維を多く含む食品を積極的に摂るように心がけましょう。
  • 運動療法:適度な運動は、インスリンの感受性を高め、血糖値を下げる効果があります。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を中心に、筋力トレーニングも取り入れると効果的です。
  • 薬物療法:食事療法や運動療法だけでは血糖値が十分にコントロールできない場合、薬物療法が行われます。

糖尿病の予防

2型糖尿病は、生活習慣の改善によって予防できる可能性があります。以下の点に注意して、糖尿病を予防しましょう。

  • バランスの取れた食事を摂る:炭水化物の摂取量を適切に管理し、食物繊維を多く含む食品を積極的に摂るように心がけましょう。
  • 適度な運動をする:ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を中心に、筋力トレーニングも取り入れると効果的です。
  • 肥満を解消する:適正体重を維持するように心がけましょう。
  • 睡眠不足を解消する:睡眠不足は血糖値を上昇させる可能性があります。
  • ストレスを解消する:ストレスは血糖値を上昇させる可能性があるため、自分に合った方法でストレスを解消しましょう。
  • 定期的な健康診断を受ける:定期的な健康診断を受け、血糖値をチェックしましょう。

糖尿病は、高血糖状態が続くことで様々な合併症を引き起こす病気です。早期発見・早期治療が重要であり、生活習慣の改善によって予防できる可能性もあります。また自己流の極端な食事療法は免疫力の低下やリバウンドなど逆効果を生むことも多いため、糖尿病について正しい知識を持ち、健康的な生活習慣を心がけましょう。

よくあるご質問

鑑別診断について(糖尿病·代謝内科)

Q1. 空腹時血糖が正常でも糖尿病の可能性はありますか?
A. はい。空腹時血糖が正常でも、食後2時間の血糖値が高い「食後高血糖」や、HbA1cが高い場合は糖尿病型と診断されることがあります。75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)などが必要なこともあります。
Q2. 「境界型」と診断されましたが、これは糖尿病ですか?
A. 境界型(糖尿病予備群)は、現時点では糖尿病と診断されるほどではありませんが、血糖値が正常より高く、将来的に糖尿病へ進行するリスクが高い状態です。早期の生活習慣改善が重要です。
Q3. 糖尿病とステロイドによる高血糖はどう見分けますか?
A. ステロイド使用による高血糖は、特に午後から夕方にかけての血糖上昇が特徴的です。既往歴、使用薬剤、血糖変動の時間帯などから鑑別しますが、ベースに糖尿病が隠れていることもあるため、慎重な評価が必要です。
Q4. 糖尿病とクッシング症候群などの内分泌疾患による高血糖の違いは?
A. ホルモン異常(例:クッシング症候群、甲状腺機能亢進症など)による高血糖は、基礎疾患の症状(満月様顔貌、筋力低下、頻脈など)を伴うことがあります。ホルモン検査や画像検査を併用して鑑別します。
Q5. 高血糖があるのにHbA1cが正常なのはなぜ?
A. 急性の高血糖や貧血·出血などがあるとHbA1cは実際の血糖状態を反映しない場合があります。また、糖化ヘモグロビン値は赤血球寿命にも影響されますので、必要に応じてグリコアルブミンなどを併用して評価します。
Q6. やせているのに糖尿病と言われました。1型との違いは?
A. やせ型糖尿病では、2型糖尿病でもインスリン分泌低下が主体のことがあります。1型糖尿病は自己免疫性のβ細胞破壊によるインスリン欠乏であり、抗GAD抗体などの自己抗体やCペプチドの測定で鑑別します。

治療方法について

Q1. 糖尿病の治療は一生続きますか?
A. 糖尿病のタイプや進行度によって異なります。生活習慣の改善や体重のコントロールにより、薬を減らしたり中止できる場合もありますが、基本的には長期的な管理が必要な病気です。
Q2. インスリンを始めると一生続けなければいけませんか?
A. 必ずしもそうではありません。血糖値の状態や病状の変化に応じて、一時的に使用することもあります。改善が見られれば、中止できることもあります。
Q3. 食事療法だけで治せますか?
A. 軽症の糖尿病であれば、食事療法と運動で血糖が安定することもあります。ただし、ご自身に合った方法を無理なく続けることが大切です。管理栄養士によるサポートも有効です。
Q4. 薬を飲んでいれば、好きなものを自由に食べていいのですか?
A. 薬はあくまで血糖を下げる補助です。食事や運動とのバランスをとることで、より良いコントロールが可能になります。ご自身に合った工夫が必要です。
Q5. サプリメントは糖尿病に効果がありますか?
A. 一部の成分に血糖値への影響が示唆されていることもありますが、現時点で確実な効果が認められているものは限られています。あくまで補助的なものと考え、医学的に証明された治療を優先してください。過度な期待は控え、使用の際は主治医にご相談ください。

予防·予後について(糖尿病·代謝内科)

Q1. 糖尿病は予防できますか?
A. はい。バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠といった生活習慣を整えることで、多くの方が発症を防ぐことができます。ご自身の体質を知り、早めに意識することが大切です。
Q2. 糖尿病になっても長生きできますか?
A. 適切に血糖をコントロールし、合併症を防ぐことができれば、健康な人と変わらない生活や寿命を目指すことが可能です。前向きに取り組むことが大切です。
Q3. 合併症は防げますか?
A. 血糖、血圧、脂質のコントロールをしっかり行うことで、多くの合併症の発症や進行を防ぐことができます。継続的な診療と、ご自身の努力の積み重ねが大きな力になります。
Q4. 遺伝は関係ありますか?
A. 糖尿病になりやすい体質は遺伝することがありますが、それだけで決まるわけではありません。生活習慣を見直すことで、発症を防ぐことは十分に可能です。
Q5. 妊娠中に糖尿病と診断されました。出産後も注意が必要ですか?
A. はい。妊娠糖尿病と診断された方は、将来的に2型糖尿病を発症するリスクが高まります。出産後も、定期的な検診と生活習慣の見直しを心がけましょう。

当院で診療していただくことによるメリット

当院では、糖尿病·代謝疾患の診療において、医師·管理栄養士·看護師が連携し、検査から治療·生活指導まで一貫したサポートを行います。体組成(InBody)、血糖・HbA1c検査、腎機能・尿検査、CAVI(血管年齢)、骨密度、レントゲンなど各種設備を活用し、生活習慣改善に向けた具体的なアドバイスと実行支援を提供します。無理のない範囲で継続できる方法を一緒に探しながら、患者さんと伴走する医療を目指しています。