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CKD(慢性腎臓病)とは

CKD(Chronic Kidney Disease:慢性腎臓病)とは、腎臓の働きが低下した状態が長期間続く病気です。クレアチニン値や尿検査で異常がみられた場合、「腎機能障害」や「蛋白尿」などとして指摘されることがあります。

腎臓は血液をろ過して老廃物を尿として排出し、体内の水分や電解質のバランスを保つ重要な臓器です。この機能が徐々に落ちていくと、高血圧、むくみ、貧血、骨の異常、心血管病のリスク上昇、そして最終的には透析が必要になることもあります。

現在、日本では成人の約8人に1人がCKDに該当するとされており、非常に身近で深刻な病気です。

CKD(慢性腎臓病)とは

「クレアチニン」って何?

腎臓の機能を調べる代表的な血液検査項目に「クレアチニン」があります。クレアチニンは筋肉から産生され、腎臓から尿として排出される老廃物で、この数値が高いほど腎臓の機能が落ちていることを示します。
ただし、クレアチニンは体格·筋肉量·性別·年齢によって影響を受けやすいため、最近では「eGFR(推算糸球体濾過量)」という指標で腎機能をより正確に評価します。

「クレアチニン」って何?

当院で行う主な検査

当院では、以下のような検査を組み合わせて、腎機能の状態や進行具合を評価します。

  • 血液検査(クレアチニン·eGFR·尿素窒素·電解質·貧血など)
  • 尿検査(尿蛋白·尿潜血·尿中アルブミン·尿定量)
  • 腹部エコー検査(腎臓の形や大きさ、多発性嚢胞腎の確認など)
  • INBODY(筋肉量と水分量の評価)
  • 血圧測定·ホルター心電図·CAVI(動脈硬化評価)
  • 骨密度検査(CKD-MBDの評価)

CKDの治療には何があるの?

CKDの治療は、進行を止める·遅らせることが最大の目的です。以下のようなアプローチがあります。

  • 食事療法(塩分制限・たんぱく制限・カリウム・リンの調整など)
  • 薬物療法(RAS阻害薬·SGLT2阻害薬·利尿薬·貧血治療薬など)
  • 生活習慣の改善(運動・禁煙・体重管理・睡眠管理)
  • 高血圧·糖尿病·脂質異常症の適切なコントロール
  • 腎代替療法の選択と準備(透析や腎移植)

当院での治療内容

当院では、CKDの早期診断から、透析や腎移植を含めた選択支援まで、段階に応じた医療を提供します。

  • 初期~中等度CKD:生活習慣・食事指導・薬物治療での進行抑制
  • CKDステージ3以降:状態に応じた専門的な管理と腎代替療法(透析や腎移植)に向けた説明と準備
  • 多発性嚢胞腎や難治性高血圧など、専門的評価·フォローが必要な患者さんへの継続的な対応
  • 管理栄養士による栄養相談禁煙外来との連携
  • 腎疾患合併症(骨粗鬆症·心血管疾患)の定期的評価と予防治療

地域のクリニックとして、医療機関からのご紹介患者さんの精査·継続管理も積極的に行っております。

院長のこれまでの実績と経験

これまで、大学病院や都内の基幹病院で20年近く、腎臓内科·高血圧·透析医療を中心に内科診療を行ってまいりました。

腎臓は、単に尿をつくる臓器というだけでなく、全身の血圧·水分·電解質·酸塩基バランスを調整し、体内の循環動態を保つ要のような役割を果たしています。しかし、その重要性とは裏腹に、腎機能の低下は自覚症状が乏しく、気づかないうちに少しずつ進行してしまうことが少なくありません。

「透析になって初めて、体がこんなに重かったことに気づいた」とおっしゃる方も多いほどです。

腎臓病の管理では、薬の使い方一つにしても細やかな調整が必要であり、塩分·たんぱく制限、水分管理などの食事内容、睡眠、運動、ストレスのコントロールといった日々の生活が、治療効果に直結します。まさに、腎臓は“暮らしとともにある臓器”です。

腎臓内科専門医·総合内科専門医·高血圧専門医·透析専門医·多発性嚢胞腎認定医として、CKD(慢性腎臓病)の予防から、進行した方の透析導入や腎移植の適応判断に至るまで、幅広く診療してまいりました。糖尿病や高血圧、脂質異常症、心血管疾患などを含めたトータルな管理も行っており、患者さん一人ひとりの価値観やライフスタイルに合わせた医療を大切にしています。